放射線障害の確定的影響の種類
体内器官の障害
活発に分裂している細胞ほど放射線感受性が高く、造血器などの細胞再生系が最も影響を受けやすいといわれます。
- 1Gy(グレイ)以上の被曝
- 一部の人に悪心、嘔吐、全身倦怠などの二日酔いに似た放射線宿酔という症状が現れます。
- 5Gy以上の被曝
- 最も感受性の高い造血細胞が影響を受け、白血球と血小板の供給が途絶えます。これにより出血が増加すると共に免疫力が低下し、重症の場合、30~60日程度で死亡します。
- 5Gy以上被曝
- 小腸内の幹細胞が死滅し、吸収細胞の供給が途絶します。このため吸収力低下による下痢や、細菌感染が発生し、重症の場合は20日以内に死亡します。
- 15Gy以上の非常に高い線量の被曝
- 中枢神経に影響が現れ、意識障害、ショック症状を伴うようになります。中枢神経への影響の発現は早く、ほとんどの被曝者が5日以内に死亡します。
皮膚の障害
皮膚は上皮基底細胞の感受性が高く、3Gy以上で脱毛や一時的紅斑、7-8Gyで水泡形成、10Gy以上で潰瘍がみられます。
目の障害
目の水晶体も細胞分裂が盛んで感受性が高く、2-5Gyの被曝によって混濁が生じ、5-8Gyの被曝で視力障害を伴う白内障となります。
胎児の障害
受精卵から胎児の間は非常に感受性が高く、受精直後には0.1Gyの被曝で胚死亡に至ります。また発達段階によって奇形、知能障害、発育障害などの障害も発生します。このため、妊娠中の女子については腹部の被曝および放射性物質の摂取による内部被曝についてより厳しい防護基準が適用されています。

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