電離性による分類

放射線(ほうしゃせん)には、電離性を有する高いエネルギーを持った電磁波や粒子線と、電離性を有していない放射線(非電離放射線)があります。一般的に放射線と認識されているのは前者の電離性を有するものをさします。

非電離放射線とは

原子や分子を電離させる(原子や分子の周囲で回っている電子を原子の力が届かない距離まで引き離す)のに十分なエネルギーを持たない電磁波のことをいいます。
非電離放射線と呼ばれる光線や電波としては、近紫外線可視光赤外線マイクロ波、また低周波があります。
可視光近紫外線は物質に対して光化学反応と呼ばれる電離をもたらすと同時にラジカル反応(電子が移動する)を促進させます。たとえば、日光にさらされてビールが劣化するのもラジカル反応によるものです。
太陽から送られる光線のうち、紫外線などを除く光線はこの非電離放射線で、殆どは大気中で吸収されるので地上には届きにくいものです。
ここからが一般的に放射線(電離性放射線)といわれるものの説明になります。

電離性放射線(放射線)とは

電離性を有する高いエネルギーを持った電磁波粒子線のことを指します。
放射線は、強い電離作用(原子の軌道電子をはじき飛ばすことによって、原子を陽イオンと電子に分離する作用)や蛍光作用を持っています。例外として、紫外線も電離作用を持っている電磁波ですが、これは放射線には含まれていません。通常、放射線は高いエネルギーを持っているものですが、中性子線に限っては、低エネルギーであっても放射線として扱われることがほとんどです。もう少し細かく説明すると、放射線とは「波長が短い電磁波」及び「高速で動く粒子」のことを言います。

波長が短い電磁波
放光は波長により色が変わります。波長が長ければ可視光(物に当たって見ることができる色)の赤、更に長くなると赤外線になります。逆に短い波長になると、可視光の青、紫を示し、更に短くなると紫外線になります。紫外線より波長が短くなるとX線と呼ばれます(この境目はかなり曖昧です)。
γ線X線に関しては発生方法の違いで定義されているので、波長でγ線とX線を区別する事はできません。
高速で動く粒子
全てのもの、人も地球も宇宙も全ては、原子でできています。この原子を構成しているのが電子陽子中性子で、さらにそれらを構成している素粒子、逆にそれらから構成されている原子核などが、高速で動いているものも放射線と呼ばれています。
この放射線には、α線β線のように放射性物質から放出されるものと、加速器から放出されるもの等があります。
光の正体を光子という粒子として扱うこともあるので、放射線は全て「粒子」であるということもできます。

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